2020/05/20 05:38



おこもり生活《stay at home》期間中に完成したバスケット2作品目です。

先日のインスタグラムの投稿でノブ選びに悩んでいたラウンドのバスケットで、

今年のプライベート・バスケットとして作りたかった作品です。

毎年プライベート・バスケットとして少なくとも一作品は作ろうとしていて、

去年は、ナンタケットスカイラインのデザインのニードルポイントをハンドルにアレンジしたバスケットでした。

波の形にカットしたスカートが木枠の下にはめ込んであり、シンプルだけれども存在感のあるデザインです。

こちらのバスケットはナンタケット島訪問の際に持って行って、かなり好評でした。

こちらの記事で紹介しています。→https://www.nantucketfirelight.jp/blog/2019/07/31/080356


今年は、展示会で披露しようとコツコツと作っていたのと、

展示会延期でおこもり生活が2ヶ月もあったおかげで、夏を待たずに早々と完成しました。


今回のバスケットの最大の魅力は、美しい花梨瘤杢を扱ったレース・雲型デザインの蓋。

飾りをつけなくても十分なぐらい華やかです。

こちらは、一時帰国の時にちょうど日程があって訪れたバスケット素材の販売会で購入しました。

販売していた方ご自身は、長年ジュエリーに携わってきて、バスケットも作られる方だそうで、

センス良く高級素材をナンタケットバスケットの材料に使えるように取り組んでいました。

販売会ではあれもこれもと目移りしてしまうぐらい欲しいものがいっぱいでしたが、

海を越えて私のスタジオまで持って帰れる素材は限られているのが残念。


蓋のデザインと杢を活かせるように、ボトムと蓋の縦軸をいつもよりも細く仕上げました。

携帯がそのまま入るようにしたかったので、私が通常作る丸型バスケットよりも高く編みました。

ボトムの深さがあるため、蓋の留め金のフルラッチは市販のものではバランスが悪いので、

フルラッチも一からデザインしてこのバスケットに合わせて作ることにしました。


花梨が手元になかったので、色が似ているマホガニーとチェリーを代用しました。

表に見えるところにはマホガニーを使用し、留め金をフリップすると、チェリーが見えます。

穴に挿したペグにはチェリーを使い、バスケットの細長いシルエットに合わせて細く加工しています。


この雲型デザインの蓋に似合うハンドルを選ぶのが難しかった。

腕を通せるような長さのハンドルにすると、ハンドルがなわとびのようにバスケットを一周まわってしまい、

そうなると、どうしてもバランスが悪いように感じます。

腕に引っ掛けられて、ハンドルを倒したときに下につかないギリギリの長さ。

この微妙なハンドルの大きさがバスケットを置いた時に綺麗に見せてくれます。

丸型のバスケットは丸型のハンドルを使うことが多いのですが、

今回はフルラッチの形に合わせたて、お家の屋根のような形をしています。

また、ハンドルの素材もラッチとバスケットに合わせて、チェリーにマホガニーを貼り合わせて2色使いです。


最後にノブ選び。

2色使いがサブテーマでもあったので、マンモスアイボリーとチェリーの組み合わせを使いました。

シンプルでなるべく乳白色の方が好まれるマンモスアイボリー。

このような緑がかった模様のノブは主張が強いので敬遠されがちですが、

今回のバスケットにはぴったりです。


高めに編んだ6インチラウンドのバスケットは意外と容量が入るのでおすすめです。

インスタグラムのストーリーで全体を撮った動画をアップしています。

ぜひご覧ください。


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https://www.instagram.com/nantucketfirelight/


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