2025/01/15 22:50

私のナンタケットバスケット歴がそろそろ四半世紀に近づいてきました。

製作中の忘れられない思い出の中で、輝かしい出来事もあれば、必ずしもいいことばかりではなかったり…。

当時の記憶と作品への思いを書き留める備忘録として作品をご紹介します。


まず最初に紹介する作品はこちら。  


「6” Round Open Basket」2002年


私のファーストバスケット。

当時私が通っていた教室では、最初に作る作品はハンドル1本付きのオープンバスケットでした。

バスケットの底とハンドルの素材はチェリー。

縦軸に6mm、横は2mmのケーン、ハイドケーンは3.5mと1.75mmで編みました。

バスケットの枠(リム)は、リードという素材の木(葦)を鉋で削り、お湯で煮て、リムの型に付けて乾かしたもの。

バスケットの内側には2002年の1セントコインが貼られています。


初めて行ったクラスで、どんなものが完成するのかわからないまま作り始め、

慣れない工具を使っての作業に緊張もしたはず。

けれども完成したときの達成感があったのは今でも覚えています。


バスケットのハンドルの留金がちょっと違うと気づいたのは、完成してから何年も経ってのこと。

自分のファーストバスケットを手にマジマジと見ていたある日、「あれ?留金が違う?」と。

ほとんどのハンドルの留金は、ハンドルの外側に白いドームかノブという留金が付いているけれども、

私のファーストバスケットの留金は、ボーンでできた平らのワッシャーが外側に付いていました。

そして、本来ならばバスケットの枠とハンドルの間にあるはずのボーンワッシャーの代わりにブラスワッシャーが挟まっていました。


同じ時期に通っていた友人にこの話をしたら、友人のバスケットにはノブが付いているので、

当時の私が間違って付けたのか、もしくはその時ノブの在庫がなくて、

ボーンワッシャーがノブの代用品、ブラスワッシャーがボーンワッシャーの代用品となったのか、今となっては不明です。

経年変化してきて、だいぶ色濃くなってきました。

リムに打ち込んだブラス釘も黒くなり、ところどころ緑青している部分もあります。

こうして見ると、ボーンワッシャーがついていても全然違和感がないし、

むしろ、ちょっと無骨なファーストバスケットにはこれぐらいシンプルな方が似合ってるかな。

それと、ファーストバスケットの裏のサインは現在使っているものと違うので、

このバスケットが一層特別なものに思います。

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