2024/07/23 03:14

今年のボストンの桜がまだツボミの頃。

締め切りギリギリで制作して、The National Basketry Organization主催「Every 1 2024」に応募しました。

無事に入選して、7月12日よりNational Basketry Organizationのオンライン展覧会にて公開されています。


Every 1 は、National Basketry Organization協会主催の展覧会で、2年に一度の開催。

出展作品はすべてこの3年以内に制作したもので、未発表でなければいけません。

出展されている作品は、伝統的な技法で制作されたバスケットもありますが、

最近はアート的な作品傾向に変わりつつあるようで、ほとんどがコンテンポラリーな作品が多いです。


私は、2022年の展覧会でSakura Blackを出展しました。

その展覧会で評価されたことがきっかけで、

2023年の会員誌の表紙と6ページにわたり特集を組んでもらいました。

(この話もまとめようと思い、そのまま、、、。この夏の間にはブログの記事にしたいです)


今年の展覧会は何を出展しようかと悩んでいたのですが、

フリルの形に加工された薄い木のプレートをベースに仕立てて、バスケットを作ることにしました。


Title: Millefeuille

Year: 2024


作品名は、ミルフィーユ。

蓋に使用した素材の鉄刀木の杢目が濃い茶色と黒が縞になっているユニークな模様と

葉っぱのようなフリルの形をしていることから、フランス語で千枚の葉という意味を持つミルフィーユとつけました。




今回の私の新たな挑戦は、バスケットの各所に2つの色(バイカラー)を用いたことです。

バスケットの編み目は、ケーンの淡い色に対して、ベースの色に合わせて縁に茶色に染めたケーンを使用。

ハンドルには、薄いオークを濃い茶色のウォールナットで上下に挟むことで、2色使いを強調しています。

蓋の留め金は黒檀で縁取りした細工を施し、黒檀のペグに、鮮やかな赤色が特徴の木材パドックをつけてアクセントにしています。

2色の配色によって統一感が出て、個性的なデザインのバスケットになりました。


葉っぱの形をした蓋のベースにあわせて、ハンドルの留め金を柊に、

そして、ハンドルにもフリルのデザインを施しました。

柊の留め金は長く私の在庫に置いてあったものだったので、日の目をみることができて嬉しいです。


バスケットに使用した型は、15年以上前にナンタケット島のバスケット作家Timさん作の7インチオーバル。 

形や大きさは、7インチカクテルパースとさほど変わりませんが、

上部に向かって広がっているので、普通のオーバルよりも少し難しい形です。

このフリルのベースを見た時に、このバスケットの形が似合うと最初から思っていました。

また、バスケットの高さと形を強調するために、蓋の留め金をオリジナルで作りました。

バイカラーの配色とバスケットの形がよくマッチしたバスケットが完成したと思います。


7月12日に一斉に公開になったオンライン展覧会「Every 1 2024」。

アメリカは33州、カナダ、オーストラリア、オランダ、イギリスから応募があり、

総勢135人の作家さんの作品が一同に発表されています。

カラフルで個性的な作品がたくさん並んでいて、その中に私のバスケットもアップされています。

今年いっぱいオンラインで閲覧できます。

ぜひご覧ください。


▪️National Basketry Organization 


https://nationalbasketry.org/exhibitions/every-1-2024


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