2019/05/17 06:50


この春は、私のクラスの生徒さんが数人、本帰国や引っ越ししてしまいました。

作りたかったバスケットの全てを完成できたところで、お引越しになった生徒さんのお話です。

彼女は、すでに他のお教室でオープンバスケットや蓋つきバスケットを作られていましたが、

私が教えるバスケットの中でいくつか作りたいものがあり、習っていた先生からの紹介で私のクラスにいらっしゃいました。


彼女がどうしても作りたかったのが、キドニービーンズ、スカート付きの蓋つきバスケット、

そして、私のシグネチャーバスケットのSAKURAバスケット。

全て無事に、期限までに完成し、私も彼女もほっと一安心したのか、模様編みのバングルまで作る余裕もあったぐらいです。

出来上がったバスケットの記念写真を取り忘れたので、後日彼女から送ってもらいました。



キドニービーンズは、ウッドハンドルと斜めがけの革紐を引っ掛けられる金具をつけて2Wayで楽しめます。

キドニーの飾りは、私がつけている飾り同じ、ナンタケット島のハーバーが描かれているスクリムシャウです。

変形なキドニーにぴったりな飾りを選ぶのが悩みどころですが、この飾りはちょうどキドニーの形に沿った三日月型で、

貝やくじらなどのカービングとは違って、伝統的なバスケットの飾りという感じがします。

このバスケットの収容量が程よくあり、斜めがけができると言うのが、彼女のスタイルにピッタリしたそうです。

トートや蓋付などいくつか作ったけれども、これが一番活躍しそうと話していました。



スカート付きのマーキスパースは、製作に一番時間をかけた作品です。

初めての木のステーブ、フルラッチ使い、そしてスカート付きと、初めてづくしでした。

全てメイプルで統一して、黒檀をポイントに使って、まとまったバスケットになりました。

ボトムと蓋の縦軸をメイプルの木で編んだのも頑張りました。スカートのデザインもオリジナルで考えたそうです。

彼女が、製作中何度も手を止めて、たくさん、たくさん考えて作ったので、教えていた私も感慨深いバスケットです。



大作を終えた後に、最後に作りたいとリクエストのあったSAKURAバスケット。

私自身もまだ数えるぐらいしか作ったことがないので、教えられるかしら?と不安もありましたが、

そんな不安はなんのその、彼女の頑張りには本当にあっぱれです。

私のSAKURAバスケットは、ほぼ正方形に近く高さがないので、物がはいりません。

必需品が入る高さにしたいと少し高めに編みましたので、私のとは雰囲気の違う、凛としたバスケットができました。


どれも難易度の高いバスケットで、特にスカート付きの蓋つきは生徒さんで初めて作るので、私も考えながらの指導でしたが、

彼女と一緒に考えたり、製作したことは楽しく、勉強にもなりました。

新しいところへ行っても、たくさん作られたバスケットを見て、使って(!)、ここのことを時々思い出して欲しいです。

そして、お互いにバスケットを持って、いつか再会したいですね。


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■Nantucket FirelightMikikoの作品が、ナンタケット島のバスケット美術館にて展示されます。 


Innovations in Nantucket Basketry: José Reyes and Beyond

期間:2019517日(金)~ 1019日(土)10:00~16:30

場所:Nantucket Lightship Basket Museum (米国MA州ナンタケット島)

休館日:日曜日、月曜日

https://www.nantucketlightshipbasketmuseum.org


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